令和6年度AMED「創薬ベンチャーエコシステム強化事業(創薬ベンチャー公募)」 採択のお知らせ

2024年7月3日
ジェイファーマ株式会社

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ジェイファーマ株式会社(本社:神奈川県横浜市鶴見区、代表取締役社長 吉武 益広)は、当社の多発性硬化症に対する新規LAT1阻害剤の開発(「JPH034開発プログラム」)が令和6年度日本医療研究開発機構(AMED)の「創薬ベンチャーエコシステム強化事業(創薬ベンチャー公募)」に採択されましたのでお知らせいたします。

https://www.amed.go.jp/koubo/19/02/1902C_00047.html

本事業は、創薬に特化したハンズオンによる事業化サポートを行うベンチャーキャピタル
「VC」をAMEDが認定し、その認定を受けたVC(認定VC)による出資を条件に、創薬ベンチャーが行う医薬品の実用化開発をAMEDが支援する事業です。

当社は、Eight Roads Capital Advisors Hong Kong Limitedを認定VCとして本事業に申請しておりました。認定VCから、AMEDの指定する遡及日以降に受けた10億円の出資金額の2倍に相当する最大約20億円の支援をAMEDより得ることにより、JPH034の多発性硬化症を対象とした研究開発を推進します。

<JPH034(アロステリックLAT1阻害剤)>
JPH034は、中枢神経系の自己免疫疾患の一つである多発性硬化症を対象疾患として開発を進めています。JPH034は2023年6月、競争が厳しく評価が厳しいことで知られる米国National Multiple Sclerosis Society (NMSS)のFast Forward Research and Commercilization Grant に採択されました。2019年より共同研究をしている米国ジョージタウン大学で実施した多発性硬化症モデルマウスを用いた実験では、JPH034により脱髄病変における中枢神経系の局所炎症を調整することが示され、JPH034が多発性硬化症治療薬として有効である可能性が示唆されました。特に、再発寛解型多発性硬化症の患者様のほとんどが進行する二次進行型多発性硬化症において、継続的に不可逆性の疾患進行を引き起こすことで知られるミクログリアの活動を調節する薬剤が現時点では存在せず、多くの患者様のアンメットメディカルニーズに応えうる薬剤として期待されます。
本年6月、当社は、アミノ酸トランスポーター阻害薬を中枢神経系の炎症性疾患(MSを含む)の治療に用いるジョージタウン大学が保有する登録された特許および出願中の特許について、ジョージタウン大学が当社に全世界での独占的な実施権を許諾する契約を締結しました。これにより、既に当社が有していたJPH034の物質特許の独占的通常実施権と組み合わせることで、より長く、強い独占権を確立しました。また、現在、欧州の大学において薬剤の介入を伴わない臨床研究を進めており、中枢神経系の炎症要因の一つであるミクログリアの活性化とLAT1の発現が脱髄病巣レベルで共存するか否かを検証しています。また、海外での第1相臨床試験を開始する準備も進めております。

当社は、株主の皆様、薬剤に期待を寄せる患者様、医療関係者のご期待に応えるべく、全力で創薬への挑戦を推し進めてまいります。そのために、開発計画を適切なリスクとリターンのバランスで達成するために、資金調達やパートナリングを実現してまいります。

【本件に関するお問い合わせ先】
ジェイファーマ株式会社
管理部 広報担当
Tel: 045-506-1155
Fax: 045-506-1156
info@j-pharma.com